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石油・エネルギーセクターに投資ができるETF【XLE】を紹介

XLEはエネルギー・セレクト・セクターSPDRファンドと言います。「エネルギー・セレクト・セクター」への連動を目指しています。経費率は2021年2月18日時点で、0.12%、純資産総額は187億8,186万ドル、大手のステート・ストリート社が運用しています。

エネルギー・セレクト・セクターSPDRファンド【XLE】の特徴

ステート・ストリート社の公式HPによれば、「XLEは石油、ガス、消耗燃料およびエネルギー設備・サービスといった業種に分類される企業に対する分散投資を行う。」とあります。

つまり、XLEは「エネルギーセクター」に集中投資するETFであり、特定の業種だけに投資をする「セクターETF」と言えます。

実際、組入比率は石油・ガス・消耗燃料が90.90%で、エネルギー設備・サービスが9.10%となっています。

エネルギー・セレクト・セクターSPDRファンド【XLE】の構成企業

2021年2月18日現在、保有銘柄数は23となっています。

以下に、組入上位10銘柄を示します。

保有銘柄第1位のエクソンモービル・第2位のシェブロン・第3位のコノコフィリップスはいわゆるスーパーメジャーと呼ばれる石油業界の超大手企業として知られており、この3社だけで全体の51.54%を占めています。

エネルギー・セレクト・セクターSPDRファンド【XLE】のチャート

まずは1998年の設定来のチャートです。

(XLEの設定来のチャート)

このチャートを見ると、2008年に90ドル、2014年に100ドル、2018年に80ドル近辺をつけ高値を記録しています。現在の株価が46ドルなので、約2倍の高値を過去に記録していたことが分かります。

(1998年以降のチャート:が原油、がXLE)

次に、エネルギーセクターを見る上で欠かせない原油価格と並べたチャートになります。これを見ると、2008年、2014年、2018年共に原油価格が上昇した年にXLEも価格を上げていることが分かりますね。

それでは、ここ直近1年の原油とXLEのチャートも見てみましょう。

(直近1年のチャート:が原油、がXLE)

これを見ると、原油価格はコロナ前の水準を既に超えている(+13.57%)のに対して、XLEはまだコロナ前の水準まで戻っていない(-15.81%)ことが分かります。

エネルギー・セレクト・セクターSPDRファンド【XLE】の分配金実績と利回り

分配金
2020年2.13ドル
2019年4.04ドル
2018年2.03ドル
2017年2.19ドル
2016年1.70ドル
2015年2.04ドル
2014年1.86ドル
2013年1.48ドル
(XLEの分配金実績)

分配金は毎年概ね2ドル前後です。

2020年実績の分配金利回りは現在の株価(46.18ドル)に対して、4.61%と高い配当利回りとなっています。

まとめ

現在はまだコロナ禍の中にあり、人の移動が世界中で制限されていますが、ワクチンの普及とともに今後国境が開放に向かうと思います。

それに伴い、観光やビジネスを通じた航空機の需要も高まり、さらに原油の消費に向かうでしょう。原油価格はコロナの底値から回復してきていますが、まだXLEの株価はコロナ前までの水準に戻していません。これは、投資家にとってはチャンスだと思っています。まだ割安な内に仕込んでおけば、今後世界中で需要が高まった時に果実を取れると思うからです。

当然、懸念材料はあります。特に、今世界では「脱炭素社会への移行」が叫ばれており、石油からの脱出が図られています。僕自身も、環境保護の観点から、再生可能エネルギーの活用は大いに賛成です。

しかし、まだ現実的な問題として原油への依存は当分脱却できないと思っています。なので、XLEへの投資は僕はアリだと思っています。個人的には、エネルギーセクターは上げ下げが激しいので、需給関係を見ながら短中期の投資として考えています。