IELTS

特別コラボ企画 with IDP 『第三回 IELTSオフ会』のレポート

2022年3月27日(日)都内会場にて、『第三回 IELTSオフ会』を開催しました。

今回は、IELTS試験を実施している「IDP IELTS Japan」さんとのスペシャルコラボ企画でした!IDPの担当である市川さんからは、第一回のオフ会時から連絡を頂き、応援して頂いておりました。そして今回ついに共同でイベントを企画・実施することが出来ました。

今回はそんなスペシャル企画のレポートをしていきたいと思います。

IELTSオフ会の趣旨

まず「IELTSオフ会」についてですが、『IELTSを勉強する仲間を見つけて、一緒に留学や移住、英語力向上を目指そう。』という趣旨の会です。

第一回は2021年12月、第二回は2022年1月、そして今回の第三回が2022年3月27日に行われました。「オフ会」と言っても、ただ座って話しているだけじゃ面白くないよねということで、少しでも有益なものにするために、IELTS講師のHiroさんを始め、運営チームで企画を練って運営してきました。

そして今回、IDPさんとコラボをするにあたり、ネイティブ講師でIELTSエキスパートでもあるキャロライン先生が、ライティングのワークショップを開いてくれることになりました。キャロライン先生はアイルランド出身で、長らく西アフリカやネパールで英語を教えてこられた後、現在は日本でIELTS関連の仕事や日本の高校でも教鞭を取られています。

さらに、これまでのオフ会で、リーディングが苦手という声も多かったことから、リーディングの講義をIELTS講師のHiroさんが担当することとなりました。

第一部:リーディング

第一部のリーディングでは、「7.0を取るコツ」についてHiroさんが講義をしました。

「リーディングは自分で勉強出来るよね」と言われがちで、苦手だとしても人に相談できないという状況があると思います。実際、IELTS初心者がまずぶつかる壁は、膨大で馴染みのない文章を60分以内に解かなくてはならない「リーディング」という方も少なくないのではないでしょうか。

かくいう私も元々リーディングが苦手で、中々時間内に読み切れない、解き終わらないという状態でした。

Hiroさんの講義では、IELTS特有の問題形式で、先読みをどのようにするのかや、問題の解く順番、勉強法に至るまで様々な解説がありました。そして、ただ話を聞くだけでなく、参加者自身が実際に時間を測って問題を解くことで、正答へと導く道筋を一緒に学びました。

(Hiroさんの講義の様子)

勿論テクニックだけでなく、単語や文法といった最低限の知識は必要ですが、やはり試験にも性格があるので、「解き方を知る」という意味で非常に有意義な時間だったのではないでしょうか。

第二部:ライティング

第二部は、IDPさんによるライティングワークショップでした。

初めにIDPの市川さんより、評価基準についての説明がありました。ここではエッセイをただやみくもに書くのではなく、採点者はどういった基準でエッセイを評価しているのかということを学びました。

続いて、ネイティブ講師のキャロライン先生による講義です。

事前に一部の参加者の方にエッセイを書いてきてもらったので、そのエッセイを題材に、ライティングの良い部分や、どこを改善したらより高得点が狙えるのかということを学びました。

(キャロライン先生によるワークショップ)

中でもキャロライン先生が繰り返し説明されていたのは、『Bodyパラグラフの構成』についてです。「1パラグラフに付き、1アイデア」でそのアイデアをdevelopしてまとめていく手法について細かく見ていきました。一つのパラグラフ内では最初の1文目に書かれたメインアイデアから逸脱してはならず、新しいアイデアを入れないことの重要性を強調されていました。

また、書き始める前に問題を分析・ブレインストーミングをする重要性についても語られていました。どんなに英語力があっても、聞かれている質問に答えられていなければ高得点は取れないので、「聞かれている質問は何で、キーワードは何で、自分は何について述べるのか(意見なのか、一般論なのか、利点や不利な点なのか)」などをまずしっかり分析することが重要とのことでした。

聞かれた質問に的確に答えられていて(Task response)、パラグラフの構成(Coherence & cohesion)が出来ていれば、7.0をライティングで目指せるとおっしゃっていました。実はTask responseとCoherence & cohesionの部分は英語力というよりも論理性やまとまりが見られているので、しっかりと訓練すれば誰でも一定の点数が取れる分野なのかな、と私も思っています。

また、ライティングのその他の評価基準である語彙力(Lexical resource)や文法(Grammatical range and accuracy)は、英語力と直結するため、日頃から文法書を読んだり、読書(洋書)などを通じて鍛えていく必要があるとのことでした。また、実際に書く際には、いわゆる短文(I am a student.など)だけでなく、複文や重文などのcomplex sentence(that節を入れたり、接続詞や関係詞などを使った文章)を入れないと高得点が期待できない他、Lexical resource(語彙力)ではvariety of words(幅広い語彙)がwith accuracy(正しく)使えているかということが見られるとのことでした。

例えば、「食べ物」という単語は「food」が一番に思い浮かびますが、それを「cuisine」と言ったり、「飲み物」も「drink」だけでなく「beverage」という単語を使う等、幅広い語彙を使えると高得点が狙えます。また、「正確さ」という意味では、どんなに難しいアカデミックな単語を使っても、使い方(語法)が間違っていれば減点の対象になります。ですので、『幅広い語彙の使用と正確な使い方』の両輪で鍛えていく必要性を実感しました。

私(筆者)自身も本番の試験のライティングでは一度も7.0以上を取ったことがなかったため、改めてキャロライン先生の講義内容を復習して、7.0以上を目指していきたいと強く思いました。

内容の素晴らしさは勿論、キャロライン先生から滲み出る英語教育に対するpassion(情熱)とdiligence(勤勉さ)が伝わってきて、非常に感銘を受けました。

尚、IDPさんでは、キャロライン先生のようなネイティブのIELTSエキスパートや日本人講師によるオンラインセミナーを随時開催しているようなので、是非チェックして見て下さい。

https://ieltsjp.com/japan/prepare/events

第三部:懇親会

「オフ会」と言えば、やはり参加者同士の交流ですよね!

今回はIDPさんからの特別な計らいで、オーストラリアの伝統的なスナックである、「ミートパイ」と「ラミントン」を「コーヒー・紅茶」と共に提供頂きました。

参加者の中には、留学したい国が一緒だったり、勉強したい分野が近い、または英語の勉強について話したいという共通項がある方が多かったようです。主催者としては、このオフ会をきっかけに留学仲間や英語仲間を見つけて、今後も交流頂けたなら何よりだと思っています。

オフ会で使用した教材

今回のIELTSオフ会では、IDP Educationが2022年2月に出版した『IDP Education IELTS公認問題集』を教材として使用させて頂きました。今回ゲスト講師として登壇されたキャロライン先生や市川さんも執筆に関わっており、解説がとても丁寧で見やすい問題集となっています。解説がしっかりしているため、初心者の方でも勉強しやすい内容となっていると思います。是非、書店等で手に取ってみてはいかがでしょうか。

最後に

初めにも書きましたが、今回のオフ会で3回目となりました。実はイベントを行う際は準備にそこそこ時間がかかり、それぞれ約1ヵ月程前から運営では準備をしてきました。

皆本業が別にある中で、平日夜や休日の時間を使ってミーティング等に参加して下さいました。ですが、そういう時間を厭わないほどに、イベントで来てくれた参加者の方から「良かった!また来たい!」と言って頂けると、非常に嬉しい気持ちになります。

私自身は2022年4月からオーストラリアに渡航するため、今後はリアルな場で皆さまとお会いすることは少し難しいかもしれません。また、オフ会自体も今後どうなっていくのかは、私自身にも分かりません(笑)

ですが、少なくとも全三回で出会えたオフ会のメンバーとは、今後も繋がっていけるのだろうなという実感があります。やはり「IELTSオフ会」には、何か目標があって参加される方ばかりなので、私自身も非常に勇気を頂きます。

今後海外にそれぞれが行った際にも、Twitterを中心にSNS上では繋がっているので、引き続き情報交換や連絡が取り合えたら嬉しいなと思っています。

もっと言えば、オフ会で会った仲間と留学先でも出会えたらもっと凄い事ですよね!そんな素敵な未来を想像しながら、第三回IELTSオフ会の報告としたいと思います。