ファイナンス

【投資】はじめてのオプション取引の結果を公開

先日、以下のようなツイートをしました。

僕は、オプション取引をやったことがない大初心者ですが、なんとなく今の相場状況(経済停滞でも株高)がしっくりきていないので、暴落が来た時に保険となるような取引をしたいと考えました。

ただ正直、オプションとか先物取引って難しそう。。。というのが僕の元々の感想でした。でも、本を読んだり、ネットで調べながら、取り敢えず自分でやってみないと分からないだろうということで、今回やってみました!それをここでレポートしたいと思います^^

はじめに:前提条件(背景)

僕がオプション取引をやってみた前提条件(背景)を最初に説明させてください。

  • 基本は長期投資のスタンスです(短期投資は初めてです)
  • デリバティブ(先物やオプション取引)の勉強のためにやっています
  • オプションは、稼ぐためというよりは、保険(ヘッジ)の目的でやっています
  • でも出来れば利益を出したいです。

何を売買したのか?

僕は、プット・オプションを買いました。(ここでは、全て自分の言葉で表現します。所々教科書の説明とは異なる部分もあるかもしれませんが、ご了承下さい。)

プット・オプションの買いとはなんぞや?

僕は、

「プット・オプションの買い」 = 「掛け捨ての株価暴落保険に加入」

だと考えています。

例えば、掛け捨ての医療保険に入ったとしましょう。皆さんは、「入院してしまう」というリスクに対して、ある一定の「保険料」を支払いますね。そして、本当に入院してしまった場合に「保険金」を受け取れます。しかし、入院しなければ、何もなかったので皆さんが支払った保険料は「払い損」になってしまいます。

これと同じ原理が「プット・オプションの買い」です。

これは、「株価が暴落する」というリスクに対して、ある一定の「保険料(オプション取引ではプレミアムと言います)」を支払います。そして本当に株価が暴落してしまった場合、「保険金」としてその時の相場に合わせて一定の「金額」を受け取ることになります。

ただ、こうして説明しても良く分からないと思うので、実際に僕が今回行ったオプション取引の実例を見ていきましょう!

プット・オプション取引の実体験を紹介

僕は日経平均株価の連動に応じたオプション取引をしました。つまり、日経平均株価が下がった場合の保険として、「プット・オプション」を買いました。

プット・オプションを買った日

日経平均のプット・オプションを買ったのは、2020年12月28日(月)です。

その日の日経平均株価の終値は26,854円でした。

そして、僕は当時コロナ変異種や米国のジョージア選挙の影響により、日経平均株価がこの先26,000円くらいまで下がる可能性があると考え、プレミアム(保険料)82,000円を支払ってプット・オプションを買いました。

結果どうなったか

オプション取引には、必ず期限があります。そして、この期限が2021年1月8日でした。この期限の前日(1月7日)までに、買ったプット・オプションを転売しなくてはいけません。(期限までに持ち続けると強制決済となります)

さあ、日経平均株価はどう動いたでしょうか。

2021年1月7日(木)、その日の日経平均株価の終値は27,490円でした。

結局、日経平均株価が下がると思ってプット・オプションを買ったのに、日経平均株価が600円以上も上がってしまいました。したがって、株価が下がったら保険金が下りるこのプット・オプションは、払い損になりました。

どのくらいの損失になったか!?

それではどのくらいの損失になったでしょうか。

結論から言うと、80,396円の損失でした。(ここから先は計算過程を見たい方だけご覧ください。)

まず、大前提としてですが、自分が払った保険料(82,000円)より損失が大きくなることはありません。

これは、医療保険に例えれば分かりますが、医療保険に入った場合、保険会社に対してこちらが「保険料」以上に負担することはありませんよね。プット・オプションの買いの取引も同じで、82,000円という保険料以上の負担はありません。

ここからが医療保険と異なるのですが、オプション取引における保険料(プレミアム)は、常に変動しています。ですので、保険料(プレミアム)が高くなったり、低くなったりを繰り返しているのです。(通常は期限に近づくにつれて低くなる傾向にあります)

僕がプット・オプションを買った日の保険料(プレミアム)は82,000円、そしてプット・オプションを決済した日の保険料(プレミアム)は2,000円まで下がっていました。

つまり僕は、「82,000円の保険料を支払って買った保険(プット・オプション)を、2,000円で買いたいという人に転売したわけです。」

ですから、僕の損失額は

2,000円(転売して受け取った額)- 82,000円(支払った額)= 80,000円(損失額)

となります。

取引上は80,000円の損失ですが、売買には手数料がかかるので、その手数料を合わせてトータル80,396円の損失という結果になりました。

まとめ:僕のオプション取引に対する考え方

今回は、80,396円という安くない損失を出してしまいました。

ですが、プット・オプションの取引で損をしたということは、「現物株では含み益が出ている」ということです

つまり、自分のポートフォリオ全体で見れば、現物株の含み益が出ている分、今回の8万円の損失は額面程痛くはないのです。

通常、株価は上昇する時よりも下落スピードの方が速いと言われています。実際、今回のコロナショックで日経平均株価は、2月20日の23,479円から3月19日には16,552円と、わずか1ヵ月でおよそ30%も株価が暴落しています

コロナの不透明さや、地政学リスクが高い昨今、このような暴落がいつ起こってもおかしくない状況にあると僕は考えています。そして、その暴落時に慌てないためにも、損失を限定した形でのヘッジというのは取引の選択肢の一つになるのではと考えています。