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東南アジア最大の経済大国であるインドネシアに投資できるETF【EIDO】を紹介

EIDOはiシェアーズMSCIインドネシアETFと言います。「MSCIインドネシア・インベスタブル・マーケット・インデックス」への連動を目指しています。経費率は0.59%、純資産総額は3億7,500万ドル、大手のブラックロック社が運用しています。

インドネシアのマクロデータ(人口や経済成長)

先ずは人口を見てみましょう。

2019年のデータですが、インドネシアは中国、インド、米国に次ぐ世界第4位の人口(約2億7,000万人)がいます。日本が1億2,000万人程ですから日本の倍以上の人口がいるということですね。

また、2050年の人口予測でも、インドネシアは世界第5位で米国に次ぐ人口の多さとなっています。

次に、インドネシアの経済成長について見ていきます。

2006年~2019年までのデータですが、ほぼ5%以上と高い経済成長を維持しています。

以下の表にもあるように、2016年時点でインドネシアは世界第8位の経済規模を誇っていますが、2050年には米国に次ぐ世界第4位の経済大国へと成長することが見込まれています。

iシェアーズMSCIインドネシアETF【EIDO】の運用実績とチャート

設定は2010年5月5日と、比較的新しいETFとなっています。

設定来のパフォーマンスは0.65%、直近1年間のパフォーマンスはマイナス8.44%です。

2010年からの設定来のチャートを見ても、株価は右肩上がりとは行かず、ほぼ上昇していません。

続いて直近1年間(2019年12月31日~2020年12月27日)のチャートです。

こちらはやっとコロナ前の水準に戻ってきたかなあという段階です。

iシェアーズMSCIインドネシアETF【EIDO】の分配金実績と利回り

分配金
2020年0.35ドル
2019年0.46ドル
2018年0.5ドル
2017年0.36ドル
2016年0.27ドル
2015年0.35ドル
2014年0.35ドル
2013年0.46ドル
(EIDOの分配金実績)

分配金は、概ね0.3ドル~0.5ドル近辺を推移しています。

直近の分配金利回りは株価(23.2ドル)に対して、1.5%となっており、分配金は他の新興国に比べて高い水準とは言えません。

iシェアーズMSCIインドネシアETF【EIDO】の構成企業とセクター

2020年12月24日現在、保有銘柄数は75となっています。

以下に、組入上位10銘柄を示します。

保有比率トップの「バンク・セントラル・アジア(BBCA)」は、インドネシア民間最大手の銀行です。今後人口増加と経済成長に伴い、貸出し残高も増えて企業の成長を後押しする存在となるでしょう。

次に、保有比率4番目の「アストラ・インターナショナル(ASII)」は、様々な事業を手掛けるコングロマリット(複合企業)です。中心事業は自動車の生産・販売ですが、鉱業・金融・IT事業なども手掛けています。

また、世界第3位の消費財メーカー、ユニリーバの子会社である「ユニリーバ・インドネシア(UNVR)」や国営企業で国内セメント業界最大手の「セメン・インドネシア(SMGR)」などが組入上位10銘柄に名を連ねています。

次にセクター比率としては、金融が38.8%でトップ。続いて通信13.67%、生活必需品が12.55%、素材が11.65%となっています。

まとめ:ASEANの雄インドネシアの成長に期待

人口・GDPともにASEAN諸国では文句なしのNo1、経済成長も年平均5%の水準で推移している。将来の見通しも明るい。

インドネシアは、一見文句なしの投資対象と言えそうです。

にも関わらず、ここ10年の株価成長はぱっとしません。

その要因の一つとして、インドネシアの通貨ルピア安が挙げられます。実際に米ドルとルピアの関係を見ると、2010年から、米ドルがルピアに対して一方的に強くなっていることが分かります。

インドネシアは慢性的に経常収支が赤字となっており、ルピアが売られやすい傾向にあるようです。

一方で、インドネシアは資源国としても知られています。今後米ドル安による資源価格の高まりが見込まれることから、インドネシア経済も恩恵を受けることが期待できます。

また、何と言ってもやはり2050年には米国に次ぐ経済大国になると見込まれるインドネシアは魅力的な投資対象と言えます。

今後も株価の変動はありながらも、長期的な目線でインドネシアに投資をすることは当然の流れなのかなと考えています。

※当ブログでは特定の銘柄に関する記述がありますが、投資を推奨するものではありません。投資の際は自己判断でお願いします。