英語

英語の発音を良くする方法【IELTSスピーキング8.0取得者が伝授】

英語の発音を良くしたいというのは英語を勉強している人なら誰しもが思うことですよね。

「アメリカ人のような発音になりたい!」

「クイーンズイングリッシュのような綺麗なイギリス英語を話したい!」

「海外旅行に行ったら自分の英語が通じなかった!」

これらは僕も実際に英語を勉強している過程で感じていたことです。

僕が本格的に英語の勉強を始めたのは大学受験の時で、それまでは英語の文法も単語もちんぷんかんぷん。そこから地道にやり続けたことで、今ではTOEIC935点、IELTS7.0、海外駐在、仕事で通訳などをできるようになりました。

まだまだ純ジャパ(日本生まれ日本育ち)の僕は道半ばですが、今回は英語の発音を少しでも良くするために僕がやっていることをシェアしたいと思います。

英語の発音は気にしなくていい

いきなり、趣旨と真逆のことを言っていますが、

英語でのコミュニケーションは、何分

通じればいい!!です(笑)

英語話者は世界で15億人いると言われており、これは世界の人口75億人のうち約20%にあたります。しかし、その中でも11.4億人、つまり英語話者の実に76%がネイティブスピーカーではないとされています。(出典:Babbel Magazine

ですから、僕たちが普段聞いているアメリカ英語やイギリス英語というのは、世界でもほんの一部の人たちが話す英語の一つということですね。世界には、インド英語、フィリピン英語、中国英語、ヨーロッパ英語と様々なバックグランドの人が英語を話しており、英語を第二言語として学ぶ人は皆(個人差はありますが)その地域独特のアクセントが入った英語を話しています。

なので、日本人だけが、「日本語訛りの英語」だとか、「発音が悪い」ということでは決してありません。

ただ、冒頭にも言ったように、英語は「通じなければ意味がない」です。

では、世界の英語話者はどのようにして英語の発音を「通じる英語」にしているのでしょうか。そこには英語を話す上で避けて通れない、世界共通のルールがあります。

発音記号を勉強しよう

僕が毎月購読している英語雑誌「CNN English Express2020年9月号」に、「発音記号の基本」という特集が組まれていました。そこでは、

発音記号を攻略することができれば、発音が「正確」になり、発音を客観的にとらえられる

CNN English Express 2020年9月号「発音記号の基本」より

と書かれていました。この特集では写真や図表つきで発音記号のマスターの仕方が書いてあるので、一読してみることをおすすめします。この特集にも書いてありますが、発音記号は「記号」なので、その記号の読み方(発音の仕方)さえ分かってしまえば、発音記号をなぞるだけで正しい発音ができるようになります。

▽CNN English Express 2020年9月号▽

僕は、小学生の時に公文式(くもんしき)をやっていて、そこでなんとなく発音記号に慣れていました。ですので、中学・高校と英語の授業で知らない英単語に出くわしても、発音記号を見ながら発音を学ぶことができました。発音記号は一回覚えてしまえば後は実際に自分で声に出して練習することで身に着くので、最初のとっかかりを少し踏ん張りましょう。

実際にどう口を動かすか

しかし残念なことに、発音記号を学んでも、実際に正しい口の動かし方(発音)ができるとは限りません。分かりやすい例で、「R」と「L」の発音の違いを挙げましょう。

有名どころで、「rice(米)」「lice(シラミ)」があります。これを発音記号で表すと、それぞれ「rais」「lais」になり、最初のrとl以外は同じになります。

これでは、発音記号は読めても、実際に口をどう動かしたらいいか分かりませんよね。答えを言うと、「rice」を発音する時は巻き舌気味に、舌を口の上の部分に軽くあてるようなイメージで「ライス」と発音するのに対し、「lice」は舌を上の前歯の丁度後ろ側にあてるようなイメージで「ライス」と発音します(文章で説明すると少し分かりづらいですね)。

実際に、僕は学生時代にこの「R」と「L」の発音で大失敗したことがあります。イギリス人の先生の授業だったのですが、何かのトピックで僕が「bowling(ボーリング)」と言いたかったところ、「r」と「l」の発音の仕方を間違えて「boring(つまらない)」と言ってしまったんですね。

いきなり先生が不機嫌になって、何か僕に注意するような感じで言っていたのですが、その時僕は英語が良く分からなかったため、先生が何を言っているのかも、なぜ不機嫌なのかもわかりませんでした。でも、後から聞くと先生は僕が「授業がつまらない(boring)」と言ったと思ったらしいんですね。

自分では「玉を投げる」”ボーリング”と言ったつもりなのに、発音のミスから「つまらない」の”ボーリング”と伝わってしまった。これは少し極端な例かもしれませんが、しっかり正確な発音ができていたら避けられた「誤解」ですよね。

当然先生も僕が英語ができないことを知っているので、明らかに怒ったりすることはないですが、それでも良い気持ちはしなかったと思います。これがもし「ビジネスの現場」だったり、「初めて会う人との会話」だったら、致命的なことにもなりかねません。

こういう苦い経験もあって、「伝わる英語」・「通じる英語」の重要性を認識するとともに、発音をしっかり勉強しようと思うようになりました。

僕が実践している発音勉強法①:シャドーイング

ここからは発音を向上させるために僕が日々やっていることをご紹介します。まず初めに、「シャドーイング」です。「シャドーイング」はすでに知っている方も多いかもしれませんが、念のため定義はこちらになります↓

シャドーイング・・・音声を聞いた後、即座に複唱する技術。シャドーイングで複唱される言葉の方が、単に音読する場合より、より口調などの模倣が忠実に行われる。第二言語習得においてリスニングやスピーキング能力の改善のためにも応用される。

出典:Wikipedia「シャドーイング」

要は、シャドーイングは音で聞いたものをそのまま口に出していく練習なので、発音の訓練にもなります。僕は毎日30分くらいシャドーイングをしていますが、ポイントはずばり「真似る」ことだと思います。

シャドーイングをする際は「英単語帳のCD音声、ラジオ英語、リスニング教材」など、自分の好きな教材を選べばいいと思いますが、僕は、発音記号の話でも触れた「CNN English Express(以下:CNN EE)」を使っています。

CNN EEの良いところは

  • 色んな国の発音が学べる
  • スクリプト、対訳、単語解説を網羅している
  • 一つ一つの文章の長さが適切である

ということが挙げられます。

CNN EEではアメリカ英語、イギリス英語、オーストラリア英語、スコットランド英語など、発音の異なるネイティブの音声が収録されています。僕は色々な発音を学びたいので、シャドーイングする際にそれぞれの英語を真似るように意識しています。また、CNN EEはスクリプトと対訳が見開きにになっているので、もし分からない部分があったとしてもすぐにチェックできたり、一つの文章が30秒~2分程なのでシャドーイングに適切な長さとなっています。

僕は、大統領の演説などのスピーチが題材としてあった時は、発音を真似ることはもちろん、自分も大統領になったつもりで身振り手振りも交えながらシャドーイングをしています(笑)

僕が実践している発音勉強法②:ボイスレコーダーで録音

シャドーイングで発音を真似する訓練をしても、それが本当にちゃんと出来ているのか、自分では分からないですよね。そういう時は、ボイスレコーダーで自分の英語を録音してみることをオススメします。

そうすることで、より客観的に自分の英語の発音を分析し、どこを改善すればより伝わりやすい英語になるのかを考えることができます。

案外録音を聞いてみると、自分ではネイティブっぽく発音していたつもりが全然違っていたり、活舌(かつぜつ)が悪くて聞こえづらいということを発見したりします。

録音の頻度としては、1ヵ月に1回や数ヵ月に1回程度で良いと思います。時々、自分の方向性が間違っていないことを確認するためにも録音音声を聞いてみて、チェック→改善を繰り返し行うことが大切です。

僕が実践している発音勉強法③:ネイティブスピーカーから学ぶ

上記の2つは教材やレコーダーを使って自分一人で学習する方法でしたが、ここではより実践的な方法をご紹介します。

  1. オンライン英会話で実際にアウトプットしてみる
  2. Youtubeを活用する

①オンライン英会話で実際にアウトプットしてみる

オンライン英会話では、実際にネイティブ話者に向かって英語を話してみることで「自分の英語が伝わるのか」を確認することができます。問題なく伝われば自分の発音は正しい、伝わらなければ発音がどこか間違っているということなので、改善のきっかけになります。

また、先生に直接「How is my pronunciation? 僕/私の発音ってどうですか?」

と聞いてみるのもアリだと思います。そうすると、「ネイティブの視点」でアドバイスを聞けるので、非常に有効です。文法や読解と違い、発音のアドバイスは日本人では限界があると僕は思っています。第一言語として英語を話す人から発音の指摘を受けることが上達への近道となるでしょう。

②Youtubeを活用する

次に、「Youtubeの活用」ですが、これは以前の記事「英語の勉強におすすめのYoutuber3選」でも紹介した、「Rupa sensei」がオススメです。

Rupa senseは、オーストラリア人で日本留学経験もあり、日本語もペラペラです。日本人がつまづきやすい「英語の発音ポイント」を良く理解していて、動画内で口の動かし方などを実際に見せながら教えてくれます。また、使う題材が「ハリーポッター」や「ターミネーター」など人気の映画やドラマばかりなので、楽しみながら学ぶことができます。

僕も、Rupa senseiの動画を観ながら毎回シャドーイングをして、発音を真似るようにしています。是非、チェックしてみてくださいね!

まとめ

今回は、僕が実践している「英語の発音を良くする方法」について解説してきました。僕自身いろいろ失敗をしながら日々英語と向き合っているのですが、一番大切なことは「通じる英語を話す」ことです。そのためには、最低限の発音記号の知識や口の動かし方を学び、日々改善していくことが必要となります。

しかし、過度に発音を気にしすぎるあまり、英語を使う機会を逸してしまうのは非常にもったいないことです。

「英語なんて伝わればいいんだ」

くらいのつもりで、自信を持って話すことが英語上達・発音上達への大きな一歩となります。

僕自身もまだまだ道半ばです。

今後も一緒に頑張っていきましょう!